ビタミンB1 とビタミンB2 の違い はどこにあるのでしょうか? B1 と B2 は兄弟のように見えるのですが兄弟ではありません。脂溶性 ビタミンA と区別するためにビタミンBと命名されただけです。
脚気は B1 不足 口内炎は B2 不足
ビタミンB1 と B2 はその欠乏症も異なります。 ビタミンB1 の欠乏症は脚気ですが、B2 の場合は、口内炎や口角炎となってあらわれるアリボフラボーノーシスという病気、といった具合です。
では、どうしてビタミンB1 、 ビタミンB2 というまぎらわしい名称がつけられたのでしょうか?
ビタミンB は水溶性だったため、脂溶性の ビタミンA と区別するためにビタミンBと命名されたのです。ビタミンBにはいろんな成分が混じっていたのですが、分析技術が未熟だったため、細かく分けられなかったのです。
よく調べてみると、ビタミンBには、 ビタミンB1 とは異なり、熱を加えても壊れにくい物質があることがわかり、それが B2 と名づけられました。その後さらにいくつもの物質が含まれていることが発見され、あっという間に ビタミンB1 からB12までに分かれてしまいました。
しかしなかには微量栄養素とはいえない物質や、新しい物質ではないものがあることがわかり、別の名前で呼ばれるようになったり、「失格者」としてビタミンという名を取り消されたものもあります。
現在、ビタミンB群は、3とか4などが抜け、 ビタミンB1 、B2、B6、B12、それにニコチン酸、パントテン酸、ビオチンン、葉酸などが発見されています。
ビタミンB1 の働き
日本人の主食のご飯やパン、砂糖などの糖質が分解されエネルギーとなる過程で必要となるのが ビタミンB1 です。
ビタミンB1 が不足すると、いくら糖質をたくさん摂取したところで、エネルギーに変えることができず、乳酸などの疲労物質がたまり、疲れやすくなります。私たちの脳や神経機能を正常に保つためにも十分なエネルギーが必要です。
ビタミンB2 の働き
動脈硬化症や老化の原因となる有害物質の過酸化脂質が体内でできるのを防ぐのが ビタミンB2 です。ビタミンB2 の働きは生活習慣病を予防するのに欠かせない栄養素です。
不足すると皮膚や粘膜が敏感になり、目の充血、肌あれ、髪の毛の悩み、脂漏性皮膚炎、口内炎、口角炎などをおこします。過剰摂取の心配はまずありませんが、相当な量をとった場合、ごくまれにかゆみやしびれ、嘔吐などの症状がでる人もいます。